※上の画像は寺田克也さんのInstagramより
ファンが海外にも沢山いる、寺田克也さん。近年ではロサンゼルスにあるギャラリーで、毎年冬に個展をやるのが恒例になってきています。
その会場が、GR2 gallery。(Giant Robot 2 Gallery)
寺田克也さんのマニアである私としては、当然現地まで赴いてその様子をレポートしたいところですが、旅費もかかりますし、そう簡単にはいきません…。悔しい気持ちを抱えながら、そもそもGR2 galleryとは何ぞ!?という疑問を晴らすべく、調べたことを今回は諸々まとめてみました。
できるだけ正確な情報を載せるよう注意していますが、日本語での情報が全然見つからず、海外のサイトを見ながら調べた内容なので、もしかしたら誤訳や勘違いがあるかもしれません。もし誤りがあればご指摘いただけると幸いです。
GR2 galleryについて
この会場であるGR2 galleryは、Eric Nakamuraさんという方が運営しているようです。
Giant Robot
GR2 galleryのことを知る前にまず理解が必要なのが『Giant Robot』(ジャイアントロボット)。
これはNakamuraさんが1994年に出版したカルチャー雑誌(Giant Robot Magazine)のこと。取り扱っている題材は主にアジアのサブカルチャー。映画、音楽、美術、おもちゃなどでしょうか。過去の表紙を見てみると、村上隆さんの「DOB君」や北斎の「グレートウエーブ」こと『神奈川沖浪裏』のようなハイカルチャー的な絵もあれば、スヌーピー、ブラックロックシューター、デハラユキノリさんのフィギュアなど、まぁ多様な題材が扱われているであろうことが分かります。
ロゴ
「Giant Robot」というタイトルは、やはり日本のロボットアニメーションをイメージしているんでしょうか?ロゴマークもロボットモチーフでかわいいです。
残念ながら雑誌自体は既に発刊終了しているようですが、現在「Giant Robot Media」というWebマガジンとして生まれ変わり、運営されているようです。
Giant Robot Store
雑誌として始まった「Giant Robot」ですが、その後店舗展開を行ったのがGiant Robot Store、ということのようです。現在、米国内に複数店舗あるようで絵や雑貨、書籍などなどサブカル的なグッズの販売等を行っているようですね。
以下のリンクから店舗のサイトに飛べますが、実に個性豊かな商品ラインナップです。
GR2 gallery
寺田克也さんがソロショー(個展)を開いた会場がこちら、GR2 gallery。(以下GR2)
Giant Robotの頭文字をとってGRなんですかね。ギャラリーが雑誌に続く二つ目の発表の場だからGR2ということでしょうか。正式名はGiant Robot 2 Galleryなのか、GR2 Art Galleryなのか、それもよく分かりませんが、GR2と呼んでおけば良さそうです。
ギャラリーの立地・周辺地域
世界有数の大都市ロサンゼルスにGR2はあります。ロサンゼルスはニューヨークに並ぶような大都市ですが、「リトルトーキョー」や「チャイナタウン」と呼ばれるような、アジア人が集まっている地域があるそうで。中でもソーテル・ブルバードという街路沿いが「リトルオオサカ」と呼ばれており、ここでGR2は営業しています。
Googleストリートビューで見てみると、周辺にはラーメンなど、いかにも日本らしいオリエンタルな飲食店が並んでいます。日系アメリカ人など、アジア文化が好きな人が集まっている地域なんでしょうね。東京でいう、新大久保みたいなイメージですかねえ。(適当です)
寺田克也さんの個展
そんなGR2では、今年も12月に寺田克也さんの個展開催が予定されています。
海外で個展をやる意義については、寺田克也さんが以前『絵を描いて生きていく方法?』の中で以下のように語っていました。
(ポートランドのギャラリーからオファーを受けて)オレは印刷を前提としたイラストレーターで、それまで原画を見せるってことに興味がなかったんですけど、何となくその時はやってもいいかなという気持ちになったんです。最初のポートランドの個展は、オリジナルというよりは、仕事の絵を中心とした自己紹介的なものだったんですけど、それでも結構人が来てくれて、いわゆるソロの展覧会をやるということに対しての面白さを知ったんですね。
もちろんアメリカにいるファンも来てくれて喜んでもらえたんですが、ギャラリーそのものの顧客で、誰の作品が展示されてるのか知らないまま来た人が、「へー、面白ね」って言ってくれて。
(インタビュアー)「知らないでフラッと立ち寄るお客さんもいるんですね。」
そうなんですよ。そういうのは経験したことなかったんで、面白かったですね。
『絵を描いて生きていく方法?』 2015年/パイ インターナショナル
※今回紹介するGR2での個展の前に、寺田克也さんはポートランドで2回ほど展示を行っています。(詳細は別の機会にまとめます)
因みに、海外でファンが増えた一番のきっかけは「BLOOD THE LAST VAMPIRE」のキャラクターデザインらしいですよ。(ソースは同じく『絵を描いて生きていく方法?』)
2013年「Hot Pot Girls」
ここからは、過去にGR2で開催された寺田克也さんのソロショー(個展)について簡単にまとめます。
記念すべきGR2での個展一回目は「Hot Pot Girls」。
鍋を頭にかぶった少女の絵。今に至るまで寺田さんがよく描いておられるモチーフですね。
会期:2013/10/19-11/6
予告動画も作られていました。
2014年「Return of the Hot Pot Girls」
帰ってきた鍋少女。絶妙に力の抜けた感じのタイトルがいいですね。
会期:2014/11/15-12/3
ドローイングイベントの様子を撮影した動画も公開されていました。
2014/11/16 ライブドローイング(デジタル)
会場内トークイベント
2014/11/21 ライブドローイング(アナログ)
正面壁(?)へのドローイング
2014/11/23 ライブドローイング(アナログ)
会場内公開制作
2015年「Works & Sketches」
これまでと打って変わってクールな印象の絵が並んでいます。格好良すぎる…。
会期:2015/12/19-2016/1/13
2015/12/20 ライブドローイング(アナログ)
2016年「MANGA GIRLS」
ここからは鍋と女の子メインに戻ります。絵のタッチが柔らかくなってきたような。
会期:2016/12/17-2017/1/11
2017年「GIRLS」
これが一番最近の個展ですね、その名も「GIRLS」。なんとなく、線がくっきりと、より表情豊かな女の子の絵が増えてきたような。
会期:2017/12/16-2018/1/10
ライブドローイング(2018/7/8)
最近もライブドローイングイベントが行われていました。
個展ではないようですが、来場者にサイン会くらいはあったんじゃないですかね。ライブドローイングの告知は数日前とか、割と直前だった気がするので、突発的に開催決定したんでしょうか。カジュアルに海越えていくなぁ。
GR2 galleryで買える寺田克也作品
GR2はギャラリーなので、展示した作品の販売も行っている訳です。
当然、寺田克也さんの作品も買えるのですが、これが日本では全くと言っていいほど告知されていません。
前述したように、GR2での活動は日本での活動とは異なるスタンスのようなので、そもそも日本人をターゲットにしていないのかなと思います。先日青山で開かれた個展でも、原画が即完売していたことを思えば、ここは穴場ですね…。
一番欲しいのは勿論原画なんですが、まぁどうしても数万円~というお値段するので、一介のサラリーマンには、気軽には買えません。それでもこうして記事にするからには何か購入してみようかな、ということでちょっとだけグッズを買ってみました。
スケートデッキ(板)
これ、恰好良すぎません…????
スケートボードの板の、地面側の面に絵をプリントしてあります。タイヤはついていませんが、実際にスケボとして使おうと思えば使える感じです。8000円くらいでした。お買い得すぎますよ。
ちゃんとサインも入ってます。最高すぎるので、今夜はこれを抱きながら眠りにつこうかな…。
zine
こちらはついで買い。500円くらいでしたかね、先述した「Return of the Hot Pot Girls」での展示作品をまとめた小冊子です。値段相応で、印刷の質も高くはないので、他のものを買うついでにポチるくらいでちょうどいいと思います。
これらの商品は先述したGiant Robot Storeのサイトで購入できます。私の場合はこの2点あわせて送料が5000円くらいで、購入してから1週間程度で届きました。決済はPayPalで済ませました。これだけ簡単に海を越えて買い物できちゃうと、お金がいくらあっても足りないですね…。
今回はここまで。
調べている過程で、他にもGR2絡みのライブドローイングや展示の情報はあったのですが、ちょいと長くなってしまうので、またの機会にご紹介しようと思います。今年こそは現地まで行って個展が見たいですが、その旅費があったら絵を買っちゃうかなぁ…。
お金持ちになりたい、管理人でした。