歴史長編開幕!北方謙三『チンギス紀』1,2巻表紙イラストとオリジナル扇子

北方謙三『チンギス紀』1.2巻の表紙

急いで購入してきましたよ、北方謙三『チンギス紀』1,2巻。(同時発売)

この表紙絵が寺田克也さんのイラストです。

 

書籍について

概要

「大水滸伝シリーズ」等で有名な、北方謙三さんの新作小説(単行本)です。

Amazonには5月25日発売とありますが、今日(24日)にはもう書店に出ていましたね。1,2巻同時発売です。

北方謙三『チンギス紀』公式サイト

 

あらすじ

時は十二世紀ーー。
モンゴル高原では、様々な部族、氏族が覇権を競い合っていた。 モンゴル族の有力氏族キャト氏の長の嫡男として生まれたテムジン(のちのチンギス・カン)。父がタタル族に討たれ、後継となるはずが、十三歳のとき、ある理由から異母弟を討つことに。 対立するタイチウト氏に追われることとなったテムジンは一人砂漠を越えて南へと向かう。放浪中に人と出会い、経験を積んだテムジンは再び故郷へ戻り、十五歳にしてキャト氏の長となる。タイチウト氏との苛烈な戦い、ジャンダラン氏の長・ジャムカとの運命的な出会い……。
テムジンはまずモンゴル族統一のため、旗を掲げ、仲間と共に原野を駈ける!

※公式サイトより引用

要するに、モンゴル帝国を築いたチンギス・カンをモデルにした歴史小説ってことですね!

※このブログを書いている時点では、まだ中身を読めていません。

 

北方謙三さんについて

概要

1947年生まれ、佐賀県出身。1981年に『弔鐘はるかなり』で小説家デビューされています。「三国志」「水滸伝」などの中華を舞台にした歴史小説の作家さん、というイメージが個人的には強いです。

北方謙三 (きたかた・けんぞう)●1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞を受賞。2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞、05年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞、07年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞、10年に第13回日本ミステリー文学大賞、11年『楊令伝』(全15巻)で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞。13年に紫綬褒章を受章。16年「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で第64回菊池寛賞を受賞。『三国志』(全13巻)、『史記 武帝紀』(全7巻)ほか、著書多数。

※公式サイトより引用

 

寺田克也さんとの関わり

北方謙三さんの世界観を、寺田克也さんの絵で再現するのはこれが初めてではありません。

1999年にTBSラジオで放送されたラジオドラマをプレイステーション2のソフトにした「北方謙三 三国志」で、寺田克也さんがキャラクターデザインを担当されています。2001年6月14日発売なので、もう17年も前なんですね…。

ゲーム「北方謙三三国志」

余談ですが、私が初めて寺田さんの絵を目撃したのがこの「北方謙三 三国志」の付録ポスターのイラストでした。劉備、関羽、張飛の三人が、リアリティ抜群ながらも現実離れしたファンタジックな絵柄に描かれていて、「なんだこれは!?!?」と衝撃を受けたのを覚えています。

寺田さんがよくメビウスの絵を初めて目撃した時の驚きを語っておられるのですが、私が寺田さんの絵を目撃した時の感情は、それに近いような気がしています。

ゲーム「北方謙三三国志」描き下ろしポスター

 

『チンギス紀』1・2巻同時購入特典!オリジナル扇子

今回発売された2冊の単行本を同時購入すると、寺田克也さんのイラスト入りオリジナル扇子がプレゼントされます。

書店の売り場の写真

※上記書店の売り場写真は@syenzaramasuma1さんのツイートから引用しています。(明正堂アトレ上野店の模様)

※書店によっては扱っていないかもしれないので、ご注意ください。

特典の扇子

現物はこちら。1,2巻の表紙に描かれた馬と鳥がデザインされています。ただ、生地の色や扇子の骨と重なってしまって、そこまで鮮明には絵が見えない感じです。写真うつりの問題もありますが、北方謙三さんのサイン部分が目立つようにデザインされているようですね。左端の「チンギス紀」以下の表記がちょっとイケてない。

書店ごとに先着順となるようですので、購入はお早めに!

北方謙三さんのサイン

因みに、私が購入した店舗では北方謙三さんのサイン本がゲットできました。印があると有難みが倍増しますね。(寺田克也さんもハンコ使わないのかなぁ)

 

プロモーション動画

『チンギス紀』のプロモーション動画もありました。

このイラストを描いているのは遠田志帆さんですが、寺田克也さんの絵とはかなり違った印象になりますね。同じ小説でも、イラストレーターが変わるとイメージがガラリと変わるのが面白いところ。

 

遠田志帆さんと寺田克也さん

ここからは完全に余談になりますが、実は遠田志帆さんは、同じ作品を題材にして寺田さんと一緒に絵を描くのが初めてではないのです。

私の中で遠田志帆さんといえば、綾辻行人さんの小説『Another』シリーズのイラストあたりからよく仕事を拝見するようになったイメージがあるのですが、この『Another』のオマージュイラストを、寺田克也さんが描いているんです。

 

遠田志帆さんの『Another』

『Another』文庫版上・下

※画像は@KadokawaBunkoさんのツイートから引用 

上記画像は文庫版ですが、上・下巻で少女の顔が半分になっている印象的な表紙。あまりミステリのジャンルは詳しくないのですが、綾辻行人さんは「新本格ムーブメント」が起こるきっかけとなった凄いミステリ作家らしいですよ。この小説も、とても良かったです。

寺田克也さんの『Another』

Anotherのオマージュイラスト

※画像は寺田克也さんのブログより引用

2012/8/15(水)~8/29(水)の日程で、渋谷にあるBunkamuraギャラリーにて、「『Another』へのオマージュ- 眼球と少女たち -」展が開かれていました。これは小説『Another』実写化のタイミングで、複数の作家が小説を題材に絵や立体などの作品を展示するものだったのですが、寺田さんもこのイラストを出展していたのです。(ちなみに寺田さん、原作は読んでないそうですが)

こちらの絵はアクリル加工された大きい絵で、何度かプリントの販売もされています。画集としては『寺田克也ココ10年』に収録されています。

まぁ前提がちょっと色々と違うのですが、同じ小説を題材にしていても、イラストレーターによって全然イメージが変わりますね!ってことを言いたかったんです。

 


 

…という訳で、まとまりのない記事でしたが、『チンギス紀』1,2巻はこれからゆっくり読んでいきたいと思います。

3巻も発売が決定しているようです。寺田克也さんが引き続き表紙を担当されると思うので、要チェックですね。