壱岐島で、絵と向き合う。寺田克也の“Life Drawing”

いつも絵を描いている寺田克也さん、先日は長崎県にある壱岐島(いきのしま)にて、ライブドローイングを行っていたそうです。

その様子をまとめた動画が先日公開されました。今回は、この動画についてご紹介します。

 

動画について

Archipel(アルシペル)

動画を投稿したのは、Archipel(アルシペル)。日本のカルチャーを中心とした、ショートドキュメンタリーを配信しているチームです。動画はYoutubeチャンネルで公開されています。

以前よりArchipelのチームの皆さんが寺田克也さんの世界観に魅せられており、今回の取材に繋がったとのこと。ロケーションを壱岐島にしたのは、この神秘的な空間と寺田克也さんの世界観を掛け合わせることで、面白い結果を期待してのことだったそうです。(Archipelの人からお聞きしました)

寺田克也さんの動画の他にも、江口寿史さんやあきまんさんなど、日本のクリエイターを取材した動画が公開されていますね。

 

動画の概要

寺田克也さんが、壱岐島内の神社や猿岩などの名所を回りながら、それらを見て受けたインスピレーションを元にライブドローイングを完成させていきます。以下、寺田さんの発言をダイジェストでご紹介。詳しくは動画をチェケラ!

  • ライブドローイングは普段ノーアイデアで描き始める。普段の(モチーフなどの)溜め込みで画面を構成している。ライブドローイングは、最初に描いたもの(モチーフ)に合うものをマッチさせていく作業
  • 技術的に上手くなっても、表現力が上がるかというとそれは別
  • 展覧会活動を始め、自分の絵を客観視できるもう一人の自分ができた。コマーシャルワークと展覧会活動が、表現として近付いてきている
  • (これまでの仕事を振り返り)まだ何もやってない感じ。振り返れば要所要所で「自分はこれをやってきた」と言えるものはあっても、かけた時間に対する成果が少なすぎる。絵を仕事にして30年ではこの程度か、という感じ。
  • 歳を重ね、絵を描く体力面・肉体面での課題が今後出てくる。歳をとっても絵を描き続けた北斎のように、100歳以上でも現役で絵を描きたい。そう考えると、まだ50年絵が描ける

 

Instagramの写真

 

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Done

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Shooting now and hot

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壱岐島について

私、あまり壱岐のことを知らないのですが少し調べてみました。

地理的には、対馬(つしま)と福岡県の中間あたりに位置しています。朝鮮半島が近いので、古来より人の行き来もあったでしょうし、九州地方の防衛線のような働きをしていたのではないでしょうか(推測)。実際、元寇の時などは大陸から押し寄せた兵隊によって壊滅させられた場所のようですね。結構、重要な島?

そして壱岐島は、日本最古の歴史書『古事記』にもその名前が登場します。イザナギとイザナミの二柱の神による「国生み」の神話の中で、天比登都柱(あめひとつばしら)と呼ばれるのがこの壱岐島。これは「天上に達する一本の柱」という意味だそうで。う~ん何やら神秘的…。

そもそも「柱」って、神様を数える時の単位じゃないですか。島に「柱」という呼び方が付くのって、なんだか普通じゃない、ような気がする。まぁとにかく、なにやら神秘的な場所のようです。一度行ってみたいですね。

 

長崎県と寺田克也さん

ところで長崎県といえば、島々を回って龍の絵を描く「寺田克也 四龍プロジェクト」も2016年に行われていました。このイベントもとても興味深いのですが、情報がネット上にあまりまとまっていないようなので、今後まとめてみようと思います。

 


 

今回の記事は、以上です!

この絵も今後どこかで展示されるんでしょうね。生で見たい…。

 

2018/9/30追記

この企画は、9月20日発売の新雑誌『COZIKI』と連動していたようです。細かい経緯は存じませんが、ライブドローイングについてインタビューされた記事が掲載されています。

『COZIKI』創刊。古事記をテーマにした壱岐限定販売の新雑誌